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中国外務省の趙立堅副報道局長
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尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海に侵入した中国海警局の船が日本漁船を追尾した問題で、中国外務省の趙立堅報道官は11日、海上保安庁の巡視船が現場で漁船の安全を確保したことについて「違法な妨害を行った」と非難し、「日本は釣魚島(尖閣諸島の中国側名称)の問題において新たな騒ぎを起こさないよう希望する」と述べて責任を日本側に転嫁した。
趙氏は、外交ルートを通じて日本側に「厳正な申し入れ」を行ったことを明らかにした上で「中日両国は力を集中して(新型コロナウイルスの)感染症と戦うべきだ」と発言した。
趙氏は「中国の領海で違法操業」している日本漁船を発見した中国海警局の船が「法に基づいて追尾・監視」したと主張。「釣魚島の海域を巡航することは中国側の固有の権利だ」と強調した。
<中国側は日本の領海内の漁船を「違法」操業とみなしたとみられ、この種の脅しは続く可能性が高い。海警船の性能も乗員の実力も向上しており、日本は対応策を迫られている>
5月8日、尖閣諸島の領海に侵入した中国海警局の船2隻が、近くで操業していた日本の漁船を追尾した。警備に当たっていた海上保安庁の巡視船が、海警船に領海侵入に対する警告を行い漁船の安全を確保する中で、現場は一時緊張が高まったという。海警船はその後も領海内で漁船の近くに留まり、10日になって領海を出た。日本政府はただちに領海侵入が主権の侵害であるとして中国政府に抗議したが、中国政府は日本の漁船が中国の領海内で違法操業をしていたため中止を求めたと、海警船の行動を正当化する一方、海上保安庁による妨害行為に再発防止を求めた。
中国は、なぜこのような行動をとったのであろうか。日本が新型コロナウイルスの終息に向けて努力を重ねている中で、中国がその隙を突き、尖閣への攻勢を強めてきたというのが一般的な見方であろう。あるいは、新型コロナの影響で中国経済が失速する中、習近平体制が国内の不満をそらすために、日本に対して強硬な姿勢を示したという分析もある。
荒天でも居座る実力
海警船が日本の漁船の取締りの強化を継続すると考えるべきである。尖閣沖での海警船の行動は、新型コロナ発生の前から大きく変化していた。海警船は、尖閣周辺の接続水域に毎月15日から21日ほど入域し、3回程度領海侵入を行うのが通常で、荒天時には避難しなくてはならなかった。しかし、2019年5月以降、領海侵入の頻度は変わらないものの、天候にかかわらず接続水域にほぼ毎日常駐するようになった。これは、海警船の大型化が進み、乗組員の操船技術も向上したため、また2018年7月の組織改編によって、遠洋での作戦を熟知した現役の海軍将校が海警局を指揮するようになったためと考えられる。つまり、海警船は日本の漁船をいつでも"狙える"のである。
海警船が今後も日本の漁船を狙うとすれば、日本政府はこれにどのように対処するべきであろうか。尖閣沖での海警船の活動に対処するため、海上保安庁は巡視船や航空機を増強し、尖閣専従体制を整えている。これによって、領海侵入への対応や、上陸の阻止、また中国漁船の取締りに関しては能力が強化されたといえるだろう。しかし、日本の漁船を海警船から保護することは、あまり想定されていなかった任務であり、実際に領海内で海警船が日本の漁船に乗り込むような事態が発生した場合に、現行の体制で十分な対応が可能か検討する必要がある。
中国漁船が衝突の映像2010年
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沖縄県の尖閣諸島の沖合で日本の領海に侵入した中国海警局の船が日本の漁船を追尾したことに対し、菅官房長官は中国側に厳重に抗議するとともに、新型コロナウイルスの感染拡大防止への連携に影響を与えないために前向きな対応を強く求めていく考えを示しました。
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領空侵犯の恐れがある外国機に対する航空自衛隊機の緊急発進(スクランブル)の回数が、令和元年度は過去3番目に多い947回だったと発表した。999回だった前年度に比べて全体では52回減ったが、中国機に対しては37回増加した。中国軍は東シナ海や対馬海峡付近で活動を活発化させており、緊急発進の多さに表れた。
947回のうち、対中国機は675回で71%を占め、前年度比7ポイント増。H6爆撃機やY9早期警戒機が沖縄本島と宮古島の間を航行し、太平洋方面に進出したケースも5回あった。
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中国政府が南シナ海の各諸島を管轄する自治体として一方的に置いている「三沙市」傘下の行政区域として、「南沙区」と「西沙区」を新設すると発表した。
それぞれ「区人民政府」を置き、南沙、西沙各諸島と周辺海域を管轄するという。
だが、中国の南シナ海支配は、2016年7月にハーグの仲裁裁判所が国際法違反であるとして全面的に退けている。そのうえ中国が造成した人工島は国際法上、領有権を唱える対象にならない。
行政区を設定する権利など中国は持っていないということだ。直ちに撤回すべきである。
西沙諸島近くで中国海警局の公船がベトナム漁船に体当たりし、沈没させる事件も起きている。
中国、南シナ海で埋め立て
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人工島に飛行場や港湾を建設し、ミサイルやレーダーを配備するなど軍事拠点化を進めてきたことも許されない。
南シナ海をめぐっては、中国による支配を認めない米国がイージス艦などによる「航行の自由」作戦を続け牽制してきた。これに賛同する英仏やオーストラリアが南シナ海へ海軍艦船や航空機を派遣してきた。
米国を含む世界の国々は新型コロナウイルスへの対応に追われている。米軍は21日、巡洋艦など2隻の南シナ海派遣を発表した。そうであっても空母の乗組員に新型ウイルスの感染が広がるなど米海軍の即応力低下は否めない。
そのさなかに、中国が行政区を設定するのは、南シナ海に一時的に「力の空白」が生じたようにみえることに乗じた火事場泥棒ともいえる行為である。
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